50代からの家づくりに性能スペックは必要?一般住宅VS高性能住宅(広島県福山市版)

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(※ブログ記事の内容を家づくりコンシェルジュが動画で分かりやすく解説しています。ぜひ、こちらの動画でご覧ください)

  • 50代で建てる家、一般住宅と高性能住宅のどちらが得をする?
  • そもそも一般住宅と高性能住宅の違いは?
  • 50代からの家づくりにおすすめの間取りは?

老後を見据えた50代からの家づくりでは、金銭的な負担を減らせる一般住宅にするべきか、それとも住みやすさを重視して高性能住宅を選ぶべきか、悩んでいる人は多いでしょう。

この記事でプロがおすすめするのは、高性能住宅です。

ただし「価格的にお得」がどちらかと言われたら、正解は一般住宅になります。

「結局どっち?」と迷わせてしまいますが、要は一般住宅と高性能住宅のメリット・デメリットを整理して、自分に合った家づくりをすることが大切なのです。

この記事では50代からの家づくりをする方に向けて、「一般住宅VS高性能住宅」を詳しく家づくりのプロが解説します。

一般住宅と高性能住宅の違いがわかれば、後悔しない50代からの家づくりができるでしょう。

目次

そもそも一般住宅と高性能住宅とは?

一般住宅とは、国が定めている基準を最低限クリアした住宅になります。

一方で、高性能住宅については明確な条件や基準はありません。

ただし、一般的な認識として断熱性能や気密性に優れ、省エネ効果があり、光熱費が安く抑えられる機能が揃っている住宅を差すことが多いです。

裏を返せば、現時点においては一般住宅では省エネ効果のある機能は、基準として含まれていないということになります。

しかし、国土交通省では、2025年には今の省エネ住宅を新築住宅の基準とし、さらに2030年にはZEH水準を新築住宅の基準と、段階的に基準を上げていくとしています。(※1)

これからは、高性能住宅が一般住宅として、国が定める最低限の基準をクリアした住宅という認識に変わっていくものと思われます。

(※1)国土交通省「家選びの基準変わります」

【プロの見解】一般住宅のほうがお得だが、高性能住宅は投資になる

住宅ローンやランニングコストなど、家づくりに必要な総額で一般住宅と高性能住宅を比べた場合、一般住宅のほうが高性能住宅よりも95万円お得になります。

  • 諸経費率4.2%
  • 金利1.91%(固定)
  • 返済期間は29年
  • 自己資金額は200万円

これらの同条件を元に、一般住宅と高性能住宅の生活住居費を算出すると、以下のとおりとなりました。

一般住宅高性能住宅
建物価格3,000万円3,600万円
諸経費(※1)126万円151万円
ローン利息(※2)887万円1,077万円
光熱費1,440万円720万円
修繕費(※3)600万円600万円
合計6,053万円6,148万円

(※1)建物価格×4.2%(諸経費設定)
(※2)利息額=直前のローン残高×月利(1.91%÷12)
(※3)メンテナンスは10年後に100万円、20年後に200万円、30年後に300万円

冒頭でもお伝えしましたが、高性能住宅よりも一般住宅のほうが、95万円お得となっていますね。

ただし、電気代の高騰や災害などによる停電のリスクを考えると、長く安心して住める高性能住宅には金銭面だけではないメリットもあります。

表で差が目立つ、建物価格と光熱費について、もう少し詳しくみていきましょう。

一般住宅と高性能住宅で初期コストを比較

断熱性や気密性に優れた高性能住宅は、一般住宅と比べて建物本体の価格が300万円ほど高くなります。

また、高性能住宅を選ぶ人は、省エネ住宅を生かして光熱費の削減を意識するケースが多いため、太陽光発電設備の導入を想定して初期費用の300万円を上乗せしています。

合計で一般住宅よりも600万円ほど高くなり、一般住宅の建設費が3,000万円なら高性能住宅は3,600万円となりました。

高性能住宅のほうが建物価格が高いため、諸経費やローン利息も、高性能住宅のほうが高くなっています。

一般住宅と高性能住宅のランニングコスト

先ほどの初期コストでは、高性能住宅のほうが高くなりましたが、ランニングコストは逆になります。

一般住宅、高性能住宅ともにオール電化であると想定した場合、断熱性や気密性に優れた高性能住宅のほうが光熱費は抑えられますよ。

高性能住宅は一般住宅と比べて隙間が少ないので、エアコンの冷たい空気が外にもれたり、外の寒気が室内に流れ込んでくることが少ないからです。

一般住宅でかかる一か月の光熱費が30,000円としたら、高性能住宅は15,000円と半額程度になり、ランニングコストは高性能住宅のほうがかかりません。

結果的には95万円「一般住宅のほうが得」となっていますが、将来的に電気代が高騰し続ければ、光熱費の部分でもっと差が縮まってしまう可能性もあります。

今後の暮らしをトータルで考えるなら、高性能住宅のほうがおすすめです。

50代からの家づくりは一般住宅より高性能住宅が正解といえる7つのポイント

子育て中心の30〜40代の世代では、機能よりも広さや部屋数、収納の確保が必須になり、土地代や建物代を少しでも抑えられる一般住宅を選択しやすくなります。

一方で、子育てを卒業した50代からの家づくりは部屋数や広さは、そこまで必要ありませんね。

代わりに生活のしやすさや、終の棲家として安全・快適に暮らせる住宅を求める人が増え、そんな50代の希望を叶えられるのが、高性能住宅です。

ここでは、50代の家づくりは高性能住宅が正解といえる7つのポイントを詳しく解説するので、みていきましょう。

ポイント①快適性が上がり豊かな暮らしが実現する

50代からの家づくりで高性能住宅を正解とするポイントは、冬は暖かく、夏は涼しいなどの暮らしやすさがアップすることにあります。

新築の一般住宅の住み心地をイメージするなら、賃貸アパートや築年数の経った実家の暮らしを、少し良くした程度を考えてください。

冬の寒い時期に「脱衣所が寒い」「ストーブやエアコンで温めている部屋以外は寒い」のが当たり前に感じるのが、一般住宅の暮らしです。

これに対し、高性能住宅はストーブやエアコンで温めている部屋以外でも、冬に寒さで辛くなることはありません。

家のどこにいてもストーブやエアコンで温めている部屋と遜色なく過ごせるのが、高性能住宅の強みです。

高性能住宅は気密性が高いので、日当たりを考えた間取りのように、条件をしっかりと整えれば夏場も涼しく快適にすごせますよ。

外気温に左右されない暮らしが、この記事で高性能住宅を推すポイントです。

ポイント②健康寿命を考えた家づくりができる

高性能住宅が健康をサポートしてくれることも、正解とする理由です。

日本人男性の寿命は81歳と世界有数の長寿国ですが、健康寿命は72歳とその差は約10年あります。

健康寿命とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことです。

当然ながら、健康寿命が長いほど老後を楽しく、自分らしく過ごせるので、家にいる時間が長くなる50代以降は住宅の住みやすさが健康寿命を延ばすカギになりますよ。

冬が寒く、夏が暑い住宅では体にかかる負担は大きくなります。

しかし、電気代が気になって我慢している人も多いですよね。

高性能住宅なら、家自体が快適な温度を保ちやすく、なおかつ光熱費を抑えられて心身のストレスが減るので健康的に暮らせます。

ポイント③医療費の負担軽減につながる

先ほど健康寿命が延びるとお伝えしましたが、それだけではありません。

身体的にも、こころ的にもストレスが軽減することで、医療費の軽減にも期待ができるのも、50代からの家づくりで高性能住宅のほうがいいポイントです。

まず身体の面では、高性能住宅は暑さや寒さの影響を受けにくく、健康的な生活が期待できるとお伝えしました。

次にこころ的な問題でいうと、今後のお金の心配事を小さくできます。

近年は社会情勢などによって光熱費が大きく変動するなど、コスト面でのストレスも大きくなっていますよね。

高性能住宅は外部の影響を受けにくいため、状況に一喜一憂する場面が減り、穏やかに過ごせます。

長く快適に過ごせる高性能住宅で健康寿命が伸びれば、必然的に医療費の負担も軽減でき、結果的には一般住宅よりもお得になる可能性が高いでしょう。

ポイント④税などの優遇を十分に受け取れる

所得税や住民税をしっかり払っている50代だからこそ、節税効果が期待できることも、高性能住宅を正解としているポイントですよ。

住宅ローンを組むと受けられる住宅ローン控除は、ローンの残高に0.7%をかけた金額を、13年間控除されるという優遇措置です。

一般住宅に比べて住宅にかかる費用が高い高性能住宅は、ローンの残高も多くなるので、控除される金額も高くなります。

また、省エネ住宅を推進している国は、高性能住宅に対して諸経費の優遇制度を設けており、一般住宅よりも税制の面でメリットが大きくなりますよ。

住宅ローンで減税や金利優遇を受けるためのポイントについては、こちらの記事を参考にしてください。

ポイント⑤修繕費の軽減

メンテナンスコストを抑えられることも、高性能住宅をこの記事で推す理由です。

シミレーションでは一般住宅と高性能住宅の生活住居費の比較ではメンテナンス費用を同額としましたが、一般住宅に比べて、高性能住宅は品質のよいものが使われています。

防水対策などがよく考えられていたり、屋根や外壁に劣化が起こりにくい素材が使われていたりなど、高い断熱性や気密性を維持する必要があるからです。

高性能住宅では湿気や結露などを抑えられるため、床や柱など家のダメージも抑えられ、結果として、一般住宅よりも修繕費の軽減が期待できますよ。

たとえば20年後や30年後にかかる費用が一般住宅よりも50万円安くなれば、40年間の差額である95万円を修繕費のみで逆転してしまうことになりますね。

今のお得をとるか、トータルでお得になるかをとるのかは個人によりますが、この記事では豊かな暮らしが続くことを考えて、高性能住宅をおすすめしています。

ポイント⑥太陽光発電導入による売電や災害時の安心

高い価格ではありませんが、太陽光発電の電力が売れることも、高性能住宅のほうがいいとする理由です。

太陽光発電で発電した電力は、余った分を電力会社に売って(売電)収入を得たり、電気代が高騰したときには自家消費することで電気代を抑えられるメリットがあります。

また、災害などによる停電時には、日中に発電していれば冷蔵庫などが使えたり、蓄電池があればためておいた電気を使って、夜に携帯を充電するなどの生活をすることも可能です。

太陽光発電が始まった当初は、初期費用の高さに設置を断念する人も多かったですが、年々安くなっており、新築住宅の建設にあわせて導入する人が増えてきました。

ちょっとしたお得感と、安心の暮らしが叶うことも、高性能住宅のポイントです。

ポイント⑦将来の光熱費高騰のリスクに備えられる

今後、光熱費が上がるのか下がるのかは誰にもわかりませんが、現時点でのさまざまな事情を考慮すると、大きく下がることはなくても上がることは十分考えられますよね。

それならば、上がると想定して高性能住宅に住み、あらかじめ対策を講じていたほうが、いざ本当に上がったときにもショックを受けたり狼狽えたりせずに冷静に対処できます。

お金の面での心配事がなくなるだけではなく、不要なストレスが減り、平穏な生活が送れるでしょう。

50代からの家づくりでよくある疑問3選

マイホームの購入は、子育て世代の30代〜40代が多いイメージがありますよね。

そのため、50代から家づくりを考える場合に、30代〜40代とは違った悩みを持つ人は多いです。

そこでここでは、以下の50代からの家づくりでよくある3つの疑問について、それぞれ詳しく解説します。

50代でも住宅ローンを組むことができるの?

住宅ローンの借り入れができる上限年齢は金融会社によって変わりますが、80歳としていることが多いです。

50歳を過ぎてから住宅ローンを借りる場合、上限年齢の80歳までは29年あります。

実際に、住宅ローンを組む年代別の割合を見ても50代は30代以下よりも多く、全体の15%ほどを占めているため、50代だからといって住宅ローンを組めないわけではありません。

50歳の年収別借り入れ可能額のシミュレーションについては、こちらの記事を参考にしてください。

50代で家を建てるメリットは?

子育て中で家の広さや部屋数が必要になる30代〜40代に対し、50代は夫婦2人だけになるのでコンパクトで部屋数は必要ありません。

そのため、土地代や建物代のコストが下がり、借り入れ金額を抑えることができます。

また、30代〜40代は住宅ローンに加えて教育費の負担が大きいですが、50代ではその心配もありませんよね。

年収が増えていれば、さらに余裕を持って住宅ローンを返すことができます。

50代で住宅ローンを組むメリットや30代との違いについては、こちらの記事を参考にしてください。

50代からの家づくりの間取りは?

50代からの家づくりでは、1階と2階を行き来する手間を省き、家事動線がスムーズな平屋を希望する人が多いです。

夫婦2人が快適に暮らすなら、延床面積20坪あれば、各々の部屋で自由時間を楽しむことができる2LDKの間取りが可能になりますよ。

家族4人で暮らす場合でも延床面積30坪で、お互いがストレスを感じることなく過ごせる間取りが計画できます。

ただし、延床面積30坪の平屋を建て、外構もしっかり行いたい場合は、土地は60坪ほど必要になります。

平屋は2階建てよりも土地の広さが必要になるので、その点は注意してください。

平屋の間取りについては、こちらの記事を参考にしてください。

50代からの家づくりは「418BASE」にお任せください!

418BASEは広島県福山市・府中市・三原市・世羅町を中心に、備後地方の家づくりをサポートする会社です。

これまで地域の方々からたくさんのご支持をいただき、創業から50年以上を迎えることができました。

418BASEでは、高気密・高断熱の注文住宅の設計・施工を行っており、最新設備を取り揃えたモデルハウスも公開しています。

備後地方で家づくりを検討されている方は、ぜひ418BASEへご気軽にご相談ください。

まとめ

50代からの家づくりは、高性能住宅がおすすめの理由について解説しました。

最後に、この記事をまとめます。

  • 40年後の生活住居費を比較すると一般住宅は高性能住宅より95万円安い
  • 断熱性や気密性などに優れた高性能住宅は、生活を快適にするだけではなく、健康年齢の向上や将来の光熱費高騰への不安に対処できる可能性がある
  • 50代からの家づくりは教育費の負担がなく、返済に余裕が持てる

高性能住宅は一般住宅よりも支払い総額は高くなりますが、家のどこにいても温度差を感じず、修繕費や光熱費の負担を減らせるなど、生活の満足度や快適度は差額以上にあります。

老後に安心できる住まいを確保したい人は、未来への投資のつもりで高性能住宅を選択し、本当の意味で損をしない家づくりを始めてみましょう。

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