【2024年版】ZEH補助金とは?ZEH住宅に強い住宅会社の選び方(広島県福山市版)
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(※ブログ記事の内容を家づくりコンシェルジュが動画で分かりやすく解説しています。ぜひ、こちらの動画でご覧ください)
- ZEH補助金は条件が厳しいのは本当?
- ZEH補助金を取得しやすい住宅会社はあるの?
- ZEH補助金で後悔したくない!
最大430万円の補助金がとれるZEH(ゼッチ)補助金は、これから住宅建設を考えている人にはとても魅力的ですね。
しかし、申請したからといって必ずもらえるものではないため、ZEH補助金を目当てにZEH住宅を契約することはあまりおすすめできません。
ZEH補助金は条件が厳しいとも言われ、申請を通しやすくするには、最初の住宅会社選びの段階からポイントを押さえておくことが大切ですよ。
今回は、そもそも「ZEH補助金って何?」といった疑問から、ZEH補助金の申請が取得しやすい住宅会社選びのポイントまで、詳しく解説します。
家づくりの補助金でよく聞く「子育てエコホームの補助金」との併用についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
ZEH住宅を建ててZEH補助金をとりたいと考えている方は、最後まで読み進めて後悔のない住まいづくりをスタートさせましょう。
【大前提】ZEH補助金で後悔しないために大切なこと
「ZEH住宅で失敗した」と後悔しやすいのが、ZEH補助金ありきで、ZEH住宅を検討しているケースです。
最大430万円の補助金は魅力的ですが、ZEH住宅の建設は高額な費用がかかるため、実際にはわずかな足しになる程度だからです。
環境や光熱費など将来的なことを踏まえ、ZEH住宅を建てたいという気持ちが強ければ、ZEH補助金を活用することで総額が少しでも抑えられたとメリットに感じるでしょう。
一方で、ZEH補助金をもらうことが目的になって、建設費が予算を越えてしまいローンに苦しむことになっては本末転倒ですよね。
ZEH補助金を検討する前提として「補助金でできるだけ安く建てたい!」というよりは、「家のスペックはより高性能であって欲しい」と、ZEH住宅に対する意欲があることが大切です。
ZEH補助金とは?
ZEH補助金は経済産業省・環境省による支援事業であり、一般社団法人 環境共創イニシアチブが取り扱いを行っています。
ZEHはNet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略語で、ZEH住宅を新築で建設する場合に受けられる補助金制度が「ZEH(ゼッチ)補助金」と呼ばれます。
ZEH住宅とは、年間の住宅におけるエネルギー消費量を、おおむねゼロ以下にする住宅のことです。
高断熱と省エネ設備の導入によって消費エネルギーを抑え、なおかつ太陽光発電でエネルギーを生み出すことが必要になるので、ZEH住宅はコストも高くなりますよ。
ZEH補助金にはZEH/ZEH+/ZEH+ハイグレード仕様と種類が3つあり、種類によって要件が以下のように異なります。
種類 | 補助金額 |
---|---|
ZEH基準 | 55万円/戸 |
ZEH+ | 100万円/戸 |
ZEH+ハイグレード仕様 | 110万円/戸 または125万円/戸 |
また各タイプの要件は、下記の通りです。
ZEH基準 | ①建設予定地(地域区分)に応じた断熱性能(断熱等性能等級5以上) ②一般住宅と比較して20%以上の一次エネルギー消費量の削減 ③太陽光発電の搭載 ④太陽光発電による再生可能エネルギー(再エネ)により、一次エネルギー消費量の削減量を確保 |
---|---|
ZEH+ | ①建設予定地(地域区分)に応じた断熱性能(断熱等性能等級5以上) ②一般住宅と比較して25%以上の一次エネルギー消費量の削減 ③太陽光発電の搭載 ④太陽光発電による再生可能エネルギー(再エネ)により、一次エネルギー消費量の削減量を確保 |
ZEH+ハイグレード仕様 | ①建設予定地(地域区分)に応じた断熱等級6と同等のUA値の取得 ②一般住宅と比較して30%以上の一次エネルギー消費量の削減 ③太陽光発電の搭載 ④太陽光発電による再生可能エネルギー(再エネ)により、一次エネルギー消費量の削減量を確保 |
引用:一般社団法人環境共創イニシアティブ「ZEH+ハイグレード仕様と、断熱等性能等級について」
政府は、新築住宅などの建築物をZEH基準の水準へ義務化することを、2030年頃までに予定していることから、近年のZEH補助金の申請数は増加傾向にあります。
【2024年度】ZEH補助金が間に合わない?条件が厳しいといわれる理由
ZEH補助金について調べてみると「ZEH補助金は厳しい」とあり、「自分の家づくりでは適応が難しいのかな?」と悩む方もいますね。
では、実際にZEH補助金の条件は厳しいのでしょうか。
たとえば、ZEH補助金の条件として以下のケースでは、補助金を受け取れません。
- 申請・着工期限が過ぎた
- 交付決定前に着工した
- 登録事業者ではない住宅会社と契約した
また、これらの条件を満たしている場合でも、実際にZEH補助金をもらうには高い壁があります。
ここでは、ZEH補助金の条件が厳しいと言われる理由を詳しくみていきましょう。
理由①申請が通るのは少数
ZEH補助金の条件が厳しいと言われるひとつめの理由が、ZEH補助金の予算の少なさにあります。
少し分かりにくいので、令和6年度の子育てエコホームの補助金の予算と比べてみましょう。
ZEH補助金 | 子育てエコホーム |
---|---|
61億円 | 2,100億円 |
かなり予算が少なめなのが分かりますね。
ZEH補助金は金額が大きいので、年間で5,000棟程度に補助金が出る想定で考えれています。
すべてがZEH補助金の申請をするわけではありませんが、新築住宅は年間70〜80万棟建てられているため、5,000棟程度しか補助金を受け取れないとなると、狭き門といえるでしょう。
理由②申請期限がある
ZEH補助金の条件が厳しいと言われる2つめの理由が、申請期限と他の条件との調整がしにくいことです。
令和6年度のZEH補助金の公募期間は2024年4月26日に開始され、2025年1月7日が期限となっています。
期間自体は短いわけではありませんが、申請には2025年1月31日までに建物が完成して、なおかつ引き渡しや支払いが終わっている状態であるのが条件です。
そのため、期限ギリギリの着工では申請に間に合いません。
令和6年度の公募に申請するには、遅くても秋には着工していないと申請すらできないのが現状です。
理由③併用不可の補助金がある
ZEH補助金の条件が厳しいと言われる3つめの理由が、いいところ取りが難しいことです。
ZEH補助金をもらうには、同じ国庫が財源となる補助金は併用できません。
子育て世代は新築住宅の建設を検討する割合が多いですが、たとえば子育てエコホームの補助金との併用は不可となります。
地方自治体が主体の補助金であっても、財源が国であるケースもあるので注意してください。
理由④顧客側の予算の都合
ZEH補助金の条件が厳しいと言われる最後の理由が、ZEH住宅と予算のバランスがとりにくいことです。
ZEH住宅は家の性能が高いので、一般住宅よりもトータル費用が高くなります。
環境に良く光熱費も安くなるZEH住宅のメリットと予算を比べたときに、お客さま自身がZEH住宅に必要性や優先度を見出せずに施工を断念してしまうケースは多いですよ。
また、ZEH住宅自体に関心があるわけではないものの、高額なZEH補助金があるからZEH住宅を検討している人もいます。
ZEH補助金の条件が厳しいというよりは、予算的に難しいと感じた方やそこまで熱量のないお客さまはZEH住宅を諦めてしまうので、そもそも補助金の前提がクリアできないケースもあるのです。
ZEH補助金を取得しやすい住宅会社を見つけるポイント
ZEH補助金の申請は施工主が行うのではなく、住宅会社に代行してもらいますが、住宅会社であればどこでも、一律同条件で申請可能というわけではありません。
ZEH住宅や補助金に強い住宅会社を見つける際は、ZEH住宅に対する経験値が高いことが大切なので、下記の3つがポイントになります。
- 設計力
- 施工力
- 申請力
ZEH住宅を建てたことがない住宅会社は、当然ながら申請方法にも疎く、慣れていないからです。
日本全国の建売住宅や注文住宅を合わせると、ZEH住宅を建てたことがない、ZEH補助金の申請をしたことがない住宅会社の割合は4〜5割になるので注意が必要ですよ。
ZEH住宅に詳しいかどうかは、会社の規模は関係ありません。
ZEH住宅やZEH補助金を検討しているなら、まずはZEH住宅を建てた実績の少ない住宅会社は避けたほうがいいでしょう。
住宅会社の規模ではなく、ZEH住宅建設の経験値を見極めることが大事です。
では、より詳しくZEH補助金やZEH住宅に強い住宅会社の選び方をみていきましょう。
選び方①ZEHビルダー・プランナー登録をしている
ZEHビルダー・プランナーとは、ZEH住宅の普及に積極的に取り組んでいる事業者の証です。
経済産業省が行っている「ZEH支援事業」の公募に申請し、要件を満たしていると認められた場合に、ZEHビルダー・プランナーとして登録されます。
ZEHビルダーとZEHプランナーの違いは、登録する事業者の違いで、一般的には以下のような分け方がされていますよ。
ZEHビルダー | 施工を行っている住宅会社や工務店といった事業者の登録が主 |
---|---|
ZEHプランナー | 設計を担う事業者、設計事務所や建築家の登録が一般的 |
ZEH補助金は、ZEHビルダーまたはZEHプランナーによる住宅建設・申請でなければならないという条件があるため、登録の有無を事前に確認しておく必要があるでしょう。
ZEHビルダー・プランナー検索は「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス補助事業(一覧検索)」で行えます。
すでに住宅会社が決まっているなら、『登録名称(屋号)』に入力して、登録の有無や実績をチェックしましょう。
まだ住宅会社が決まっていない場合は、『対応可能エリア』で家を建てる予定の県を選ぶと、ZEH住宅に強い住宅会社を探せますよ。
ぜひ検索機能を上手に活用して、自分や家族の思い描くZEH住宅を建てられる住宅会社を探してみてください。
選び方②ZEH普及率が高い
ZEH普及率は、年間の住宅施工件数に対する、ZEH住宅の件数の割合によって算出されます。
たとえば、一般住宅やZEH住宅といった種類を問わず、1年の住宅施工件数が100件の住宅会社が、そのうち50件のZEH住宅を建てたなら普及率は50%ということになりますよ。
ZEH補助金の申請が可能なZEHビルダーやZEHプランナーは全国で約5,700社いますが、2022年の普及率の割合は以下のとおりです。
ZEH普及率 | 総数に対する割合 |
---|---|
0~25% | 56.6% |
25~50% | 7.9% |
50~75% | 7.8% |
75~100% | 12.1% |
ZEHビルダー・プランナー登録をしている住宅会社でも、実際にZEH住宅を建てている割合は25%未満が最も多いのがわかりますね。
年間棟数の半分以上をZEH住宅で建てている住宅会社の割合は、20%程度と少ないのが現状です。
そのため、ZEH補助金に強い住宅会社を選ぶなら、単にZEHビルダーやプランナーの登録の有無に加えて、ZEH普及率が高い住宅会社を選ぶのがよいでしょう。
ZEH補助金に替わる補助金制度はあるの?
過去の実例になってしまいますが、ここでは、子育てエコホームの補助金を簡単に紹介します。
対象 | 子育て世帯 or 若者夫婦世帯 |
---|---|
補助金額 | ・長期優良住宅:100万円/1住戸 ・ZEH水準住宅:80万円/1住戸 |
他にも細かい条件や注意点もありますが、子育てエコホームの補助金のポイントは、『交付申請時、一定以上の出来高の工事完了が確認できる』住宅が対象となっていることです。
期間内に引き渡しまで終えることが条件であったZEH補助金と比べると、やや条件がゆるくなっていますよ。
ただし、冒頭でも「過去の」とお伝えしたように、子育てエコホームの補助金は、2024年11月30日で交付申請の予約の受付を終了しています。
また、2024年12月2日現在、新築の予算に対する補助金申請額の割合は84%に達しているので、申請締め切りは間近でしょう。(100%になった時点で終了)
このように、1年の予算は締め切り直前になると予約枠が少なくなるので、早めの行動が大切です。
ここからは筆者の推測になりますが、ZEH住宅の普及に向けて今後もこういった補助金は数年間続いていくと予想しています。
新築の家づくりを検討されるいる方は、この記事で紹介したような検索方法で、ZEH住宅や補助金に強い住宅会社を見つけて、ぜひ高性能住宅を賢く建てましょう
ZEH住宅で悩んだら新築注文ブランド「418BASE」へご相談ください
418BASEは広島県福山市・府中市・三原市・世羅町を中心に、備後地方の家づくりをサポートする会社です。
これまで地域の方々からたくさんのご支持をいただき、創業から50年以上を迎えることができました。
418BASEでは、高気密・高断熱の注文住宅の設計・施工を行っており、最新設備を取り揃えたモデルハウスも公開しています。
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まとめ
この記事ではZEH補助金について解説しました。最後にこの記事をまとめます。
- ZEH補助金の申請には期限などに厳しい条件があり、ZEHビルダー・プランナーの登録のない住宅会社の申請はそもそも通らない
- ZEH補助金は財源が同じ国庫の他の補助金と併用できない
- ZEH補助金が取得しやすい住宅会社はZEH普及率が高い
- ZEH補助金目当てでZEH住宅を建てると後悔する可能性がある
ZEH住宅は今後さらに建設件数が増えるものと考えられ、それに伴って補助金も続いていくと予測されています。
ZEH住宅を検討しているのであれば、ZEH住宅や補助金に強い住宅会社を選ぶことが大切です。
ZEH住宅を建てられるスキルがあるのか、補助金関連の申請をしっかり行える住宅会社なのかなどを見極めて、豊かに暮らせる家づくりをしましょう。