【相場シミュレーションあり】注文住宅の予算の決め方を家づくりのプロが解説(広島県福山市版)
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(※ブログ記事の内容を家づくりコンシェルジュが動画で分かりやすく解説しています。ぜひ、こちらの動画でご覧ください)
- 家づくりの予算はどうやって決めたらいいの?
- 注文住宅の予算決めで気をつけることは?
- 家と土地以外にどんな費用がかかるのか知りたい!
家を建てようと考えたときに、切っても切り離せないのが「お金」の話です。
ほとんどのお客さまが、家の大きさや間取り・要望などとあわせて、家づくりの予算も考えていますよね。
ですが、家づくりは専門的な内容が多く、一般のお客さまからすると初めてで知らないことがたくさんあります。
どのように注文住宅の予算を決めたらいいのか、悩む人も多いでしょう。
そこで、この記事では注文住宅の予算の決め方や予算決めのポイント、マイホーム費用の内訳を家づくりのプロが詳しく解説していきます。
注文住宅の正しい予算の決め方を知り、理想の家づくりをしましょう。
失敗しない家づくりには「正しい予算を決めること」が重要
家づくりにおいて、予算決めは重要な項目です。
正しい予算を決めなければ、後から金額が増えて予算オーバーになったり、希望を諦めることになったり、理想の家づくりはできません。
「家づくりに失敗した」と後悔しないためにも、家づくりにかかる費用をしっかりと把握することが大切です。
住宅の購入にかかる初期コストだけではなく、住宅を購入した後に発生するランニングコストも含めたトータルコストで考えましょう。
初期コスト | 土地や住宅の購入費用/ローンの保証料/登記費用/各種保険料/各種税金など |
---|---|
ランニングコスト | 光熱費/修繕・メンテナンス費用/ローンの金利など |
特に、住宅の購入にいくらかかるのかという初期コストを見誤ると、土地の購入や住宅会社選びも間違ったものになる可能性が高くなります。
家づくりの根本に関わる部分なので、正しい予算を決めて家づくりにのぞむことが重要です。
注文住宅の予算決めをするにあたり、住宅ローンについて詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
【注意】注文住宅の予算決めで失敗する3つのパターン
注文住宅を購入するお客さまは、家づくりをした経験もなければ、注文住宅のトータル費用を考えたことがない人がほとんどでしょう。
なので、いざ住宅を購入しようと思っても、予算の立て方が分からず、独学で誤った予算を立てて失敗するケースが多々あります。
ここでは、お客さまがやりがちな誤った予算の決め方を3つ紹介します。
NGパターン①予算先行型
注文住宅の予算を考えるときに、何の根拠もなく金額だけを先に決めてしまうのは失敗につながりやすい予算の立て方です。
感覚や曖昧な情報で予算を決めてしまうと、その予算に合わせて土地や住宅会社を決めることになるので、自分たちの要望との間にズレが生じる可能性が高いからです。
今は、インスタなどで気軽に他の人が建てた住宅の金額や、毎月のローン返済額を知ることができますよね。
ですが、住むエリアも異なれば、家を建てる背景も異なるため、自分たちが同じように当てはまるわけではありません。
「インスタで35坪で3,500万くらいと言ってたから、うちも予算は3,500万円くらいで考えよう!」といった安易な予算決めでは、自分たちの理想とする家は作れませんよ。
後悔しないためにも、金額ありきで予算を決めるのはやめましょう。
NGパターン②住宅ローン破産型
住宅を購入するお客さまの多くは、住宅ローンを組んで毎月返済を行っています。
予算を全く考えずに、自分たちの要望や住宅会社がおすすめした通りに話を進めることは、注文住宅の予算の立て方としては非常に危険です。
「一生に一度の家だから多少無理してでも要望をすべて詰め込もう!」「お金は後からどうにでもなるだろう!」といった甘い考えで家づくりを行うと、住宅ローンの支払いができずに住宅ローン破綻を起こす可能性が高くなります。
理想の家ができても、日々の生活が圧迫されて我慢を強いられたり、住宅ローンの滞納によって家を手放すことになっては本末転倒ですよね。
住宅を購入した後に、収入の減少や病気・事故など予期するのが難しい状況になることもあるでしょう。
リスクに備えた資金計画を立てて注文住宅の予算を考えなければ、後悔する可能性が高くなりますよ。
住宅ローンの上限額の目安が知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
NGパターン③着地失敗型
住宅の購入にあたって、さまざまな住宅会社を見て回り、相場や予算感などもしっかりと把握しているにも関わらず、最終的な金額で失敗するケースもあります。
住宅営業から出された初期の見積もりを信じ切ってしまう人に多い失敗ですね。
最初の見積は、あくまでも概算の金額です。
家づくりに向けて家族で話し合いを進める中で、新たな要望が出てきたり、選んだ土地が弱く思いのほか地盤改良工事に費用が必要になったり、当初の予定より金額が追加で必要になることは多々あります。
最初の見積から金額が増える可能性があることを想定せずに住宅の購入を進めてしまう人は、予算オーバーで失敗するパターンに陥りやすいでしょう。
正しい予算の考え方!注文住宅の予算を決める際のポイント3つ
注文住宅を購入する際は、正しい予算決めをすることが重要です。
正しい予算決めをしなければ理想の家づくりができなかったり、住宅ローンの返済ができずに生活が苦しくなるなど、マイナスの影響が出てくるからです。
ここでは、注文住宅の予算を決める際に大切な3つのポイントをみていきましょう。
ポイント①住宅会社と一緒に予算を考える
ひとつ目のポイントは、注文住宅の予算を住宅会社と一緒に考えることです。
土地の費用や、自分たちの希望の家がどのくらいの費用で建てられるのかは、住宅会社にしか分かりません。
不動産会社やファイナンシャルプランナー、ほけんの窓口などで住宅ローンや住宅購入時の予算は相談できても、実際に建てたい家の内容や金額がいくらになるのかなどは相談できないですよね。
トータルコストを把握している住宅会社と一緒に予算を考えることで、予算内で理想の家づくりができます。
予算面でも本音で話せる住宅会社となら、自分たちの要望と予算感に沿った提案をしてもらえるので、あとからの失敗も少なくなるでしょう。
住宅会社選びでは、住宅の機能や性能だけではなく、お金の面でも本音で話せる、信頼できる住宅会社かどうかも見極めることが大切です。
ポイント②できるだけ要望が叶えられる現実的な金額で考える
2つ目のポイントは、家づくりに対する自分たちの要望をできるだけ叶えられる、現実的な金額で考えることです。
予算を抑えるために、最初からやりたいことや希望を諦めてしまうと後悔が残ります。
自分たちの要望ばかりを伝えて、毎月の返済額が重すぎても意味がありません。
後悔のない家づくりを行うために、やりたいことや要望などは、契約前の段階ですべて住宅会社に伝えましょう。
自分たちの要望をすべて入れた予算を知っておけば、優先順位が決めやすく、取捨選択もしやすくなります。
削ったけどやっぱり追加したいと思った時にも、あらかじめ金額を把握できていれば予算面でも考えやすくなるでしょう。
住宅会社は家づくりのプロなので、「予算内でどうやったら叶えられるか」「予算内でできる別の方法はないか」を考え、提案してくれます。
あとからどのように減らしていくのかを住宅会社とともに話し合っていけば、より納得できる家づくりができますよ。
ポイント③返済計画と完済までの計画を立てる
最後のポイントは、家づくりのおおよその金額が出た際に、ファイナンシャルプランナーなどお金の専門家に相談して、返済計画をしっかりと立てることです。
毎月の返済額やいつまでに完済するのかの見通しを立てることで、自分たちに合った正しい予算を立てられます。
いくら自分たちの要望を伝えて住宅会社と一緒に予算を立てたとしても、毎月の返済が苦しかったり、予期せぬ状況によってすぐに破綻するような返済計画では、正しい予算とは言えませんよね。
マイホーム購入時の年齢や家族構成、毎月の収支や将来のライフプランなどを踏まえて返済計画を立てることが大切です。
住宅ローンの返済年数や返済額をシミュレーションすることで、自分たちに合ったより現実的な予算が見えてきますよ。
注文住宅の費用の内訳とは?予算として考えておくべき7つの項目
家を建てる際の費用には、土地や建物以外にもさまざまな項目があります。
以下の7つは、注文住宅を建てる際に必ずかかるものなので、予算に入れておきましょう。
住宅会社によっては後からかかる金額や、自分たちの利益にならない金額などを最初の段階で伝えずに「土地・建物本体・付帯工事」でだいたいの金額を出すところもあります。
ですが、後から絶対にかかるものをしっかりと入れて予算を立てなければ、契約後に金額がぐっとあがってしまいますよね。
家を作る際に、どんな項目がかかってくるのかを知っておけば、最初の段階で金額の確認ができたり住宅会社にも伝えられるので、予算オーバーのリスクを防げますよ。
ここでは注文住宅を建てるときに予算として考えておくべき7つの項目について詳しく解説していきます。
項目①土地
家を建てるための土地の購入費用です。
土地をどのように準備するかは、人によって異なります。
- 新しく土地を購入する
- 持ち家や実家に建て直す
- 実家の土地を一部もらって新しい土地を作って建てる
エリアや立地、大きさによっても金額は異なるので、自分たちの希望やケースに合わせて予算に組み込みましょう。
土地を購入する際には、不動産売買契約書の収入印紙代や登記にかかる登録免許税、仲介業者を介するなら仲介手数料など、土地代以外にも費用がかかるので覚えておいてくださいね。
項目②建物本体
家の基礎や床・壁・屋根など、建物本体を建築するために必要な費用です。
建物本体の費用の目安は、「坪単価数×坪数」によって出すことができますよ。
住宅購入にかかる費用の6〜8割ほどを占めるのが、建物本体の費用です。
住宅会社によっては、建物本体の中にこの後説明する「付帯工事」や「諸費用」を含めていることもありますよ。
項目③付帯工事
付帯工事とは、基本的に建物より外側にある設備やインフラ、住宅会社における標準的な仕様に含まれていない工事などを指すケースが多いです。
しかし、どの部分を付帯工事と呼ぶのか、明確なルールは決まっていません。
会社によって付帯工事の定義は違うので、必ずご自身が依頼する住宅会社へ内容を確認をしましょう。
たとえば、弊社418BASEでは以下の工事などが付帯工事に含まれています。
- 屋外給排水工事
- 屋外電気設備工事
- アンテナ工事
- 浄化槽設置工事
- ガス工事(ガス利用の場合)
- 家の解体工事(建て替えの場合)
会社によって、以下の工事が付帯工事に含まれるケースもあります。
- 仮設工事
- テラスデッキ工事
- 地盤改良工事
- 補助金の申請手続き業務
- LCCMや認定低炭素住宅の申請手続き業務
このように住宅会社によって付帯工事に何を含めるのかは異なり、付帯工事を建物本体に入れている場合もあるので、事前に確認することが大切です。
項目④杭工事
杭工事とは、家を建てる土地の地盤が固いか柔らかいかの地盤調査を行い、弱い土地だったら支持する杭を打ち込む工事のことです。
地盤改良工事にかかる費用ですね。
家を建てるためには、しっかりとした地盤であることが必須です。
地盤の弱い土地に家を建ててしまうと、家の重さに耐え切れずに沈んでしまったり、家が傾いてしまったりと居住する上で大きな影響が出てしまうからです。
ただし、地盤が固いのか弱いのかは、実際に地盤調査をしなければ分かりません。
正確な金額は最初の段階では分からないため、多めに予算に入れておくと安心でしょう。
項目⑤エアコン・カーテン
注文住宅の予算に入れておくといいのが、生活に欠かせないエアコンとカーテンの費用です。
住宅会社に頼まずに、自分たちで準備するにしても、しっかりと予算取りはしておきましょう。
今住んでいる家のカーテンやエアコンをそのまま新しい家でも使おうと思っても、サイズや台数が異なる可能性が高いので、追加で必要になることがほとんどです。
また、エアコンは移設工事や運搬に意外とコストがかかるケースもあるので、新しいものを買った方がいい場合もあります。
エアコン・カーテンも予算に入れておきましょう。
項目⑥外構工事
外構工事は、玄関や庭・駐車スペースなど、建物の外にかかる費用です。
たとえば、以下のものが外構工事に含まれます。
- 駐車場
- カーポートやガレージ
- 門柱やアプローチ
- ブロックフェンス
- 庭(芝生・植栽・花壇など)
住宅会社に頼まないとしても、造園やエクステリアの専門業者へ依頼するなど、外構工事の費用は必ずかかるので、予算としてしっかりと入れておきましょう。
項目⑦諸費用
諸費用とは、建物本体や建物まわりの建築以外にかかる費用のことです。
代表的な諸費用は以下の通りです。
諸費用の内訳 | 内容 | 目安の金額 |
---|---|---|
住宅ローン手数料 | 住宅ローンの借入の際に、金融機関に支払う手数料 | 相場は借入金額の2.2% |
つなぎ融資手数料・利息 | 住宅ローンの実行までに先に借り入れるつなぎ融資の手数料とその利息 | 手数料は約10万円 金利は2~3%と高め |
印紙代 | 契約書(土地売買契約書・工事請負契約書・住宅ローン契約書など)を交わすときにかかる税金 | 金額によって印紙代は変わる 住宅の購入は契約金額が高額なので3万円くらいは見ておくといい |
登記費用 | 土地や建物の登記手続き費用(住宅購入では3回かかる) | ①所有権転移登記(土地の購入時) ②建物表題登記(建物の完成時) ③所有権保存登記(建物の完成時) 1回につき12~13万円 |
土地仲介手数料 | 土地を購入する際に、不動産会社へ支払う仲介手数料 | 土地の金額×3~6% |
火災保険料 | 住宅ローンを組んで住宅を購入する際は、火災保険への加入が必要 | 5年で最大25万円くらい |
上記で紹介した費用のほかにも、不動産取得税や地鎮祭の費用(やる人のみ)などがかかってきます。
ひとつひとつの金額はそこまで大きくないものの、合算すると大きな金額になるので、余裕を持って予算取りしておきましょう。
【予算シミュレーション】広島県東部で土地込みの注文住宅を建てる場合の費用
広島県東部で30坪の注文住宅を建てる場合の予算を、実際にシミュレーションしてみましょう。
① | 土地(※1) | 1,000万円 |
② | 建物本体 | 2,100万円 |
付帯工事 | 300万円 | |
杭工事 | 120万円 | |
エアコン | 70万円 | |
カーテン | 50万円 | |
外構工事 | 300万円 | |
小計(②) | 2,940万円 | |
③ | 消費税 | 294万円 |
④ | 諸費用 | 250万円 |
トータル費用①~④ | 4,484万円 |
(※1)土地は消費税がかからない非課税取引
(※2)70万円×30坪
坪70万円、付帯300万円、さらにエアコンやカーテン、外構をトータル費用として考え「4,484万円」となりました。
すでに見積もりをされた方の中には、「シミュレーション結果と大きな差が出ている」と不安になっている方もいますよね。
実はほとんどの住宅営業マンが、このリアルな数字を語りません。
価格で断られてしまうのを防ぐため、「土地・建物本体・付帯工事」の合計(3,400万円)だけを見積もりで伝える住宅営業マンがほとんどです。
しかし実際には、エアコンやカーテンの費用、外構費用なども予算に入れておくべきとお伝えしましたね。
この記事を最後まで読んでいただいた方のため、家づくりにかかるリアルな数字をこのブログ記事を通して公開しました。
自分が建てたい住宅会社の坪単価や、建てたい家の坪数、希望をもとに、自分たちの理想の家を建てる際の予算をしっかりと把握しておきましょう。
家づくりの予算も一緒に考えたい方は新築注文ブランド「418BASE」へご相談ください
418BASEは広島県福山市・府中市・三原市・世羅町を中心に、備後地方の家づくりをサポートする会社です。
これまで地域の方々からたくさんのご支持をいただき、創業から50年以上を迎えることができました。
418BASEでは、高気密・高断熱の注文住宅の設計・施工を行っており、最新設備を取り揃えたモデルハウスも公開しています。
備後地方で家づくりを検討されている方は、ぜひ418BASEへご気軽にご相談ください。
まとめ
この記事では、注文住宅の予算の決め方や実際にかかる費用の内訳を解説しました。
最後に、この記事の要点をまとめます。
- 家づくりで失敗しないためには、注文住宅の費用の内訳を理解し、正しい予算を決めることが大切
- 何となくで予算を決めたり、実際にかかる費用や返済能力を考えずに予算を決めると、失敗する可能性が高くなる
- 注文住宅の予算は、自分たちの要望を漏れのないように伝え、現実的な金額で住宅会社と一緒に考えることが大切
- 住宅にかかる金額だけではなく、返済計画までしっかりと立てることが予算を決める際のコツ
契約前の予算の決め方次第で、理想の家づくりができるかどうかも変わってきます。
この記事を参考に、自分たちに合った適切な予算組みを行い、理想の家づくりを始めましょう。